高専から大学に編入しちゃうぞ☆

高専から大学に編入しちゃうぞ☆

田舎の高専生が大学編入の体験記・体験談を綴るブログです。受験校は、豊橋技科大学・東京農工大学・横浜国立大学の3校です。

【大学編入】東京農工大学(農工大)電気電子工学科 推薦 体験記・体験談

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【平成31(2019)年実施】2020年度 東京農工大学 電気電子工学科(電子情報通信工学コース)を受験したので、その体験記・体験談を投稿します。

私のスペックが気になる方は過去の記事をご参照ください。

 

nemu-henyu.hatenablog.com

 

 

大学紹介

工学系難関国立大学の一つです。電農名繊の一角として、また”生協の白石さん”が居たことでも有名。キャンパスは農学部府中市)と工学部(小金井市)で分かれています。男女比は前者が5:5に対し後者は8:2。

志望理由 

首都圏で研究が徹底して行われている単科大学なので志望しました。編入生を多く受け入れている点も魅力的でした。

推薦の席次を満たしていたので活用しない手はないと考え受験しました。また、前年度の先輩が推薦で合格していたので、自分も受かるのではないかと思っていました。電通大学とは違い工学部の他に農学部が存在するので、出会いがあるのではないかと考えていました。しかし、上述したようにキャンパスが分かれていることを出願の後に知り少し後悔しました。

対策

 豊橋技科大学と並行して面接練習をしました。

過去の先輩の報告書を参考にし、面接で聞かれそうなことに対する自分の答えをまとめました口頭試問について、私は学力試験に向けて専門科目を勉強していたので特別な勉強はしておりません。募集要項の電気電子工学科の項目には

電磁気学,電気電子回路,計算機基礎などの電気電子工学 の基礎的内容について口述試験を行う。内容は高等専門学 校卒業程度。

と記されてます。近年は電磁気・電気回路・電子回路が定番ですが、いきなり論理回路などが出題されるかもしれません。対策をしておくと良いでしょう。

過去の面接傾向

編入試験は高専毎に情報格差があります。過去問はその一例だと思います。優秀な学生が情報不足で第一志望に入れないのはいかがなものかと思います。大学・学生の双方にとっていいことがありません。過去の口頭試問を数年分だけですが載せます。進路支援室からかき集めた情報なので問題として成り立っていない、或いは年度によって無い年もあります。今年度の問題は後ほど記します。

drive.google.com

※巷には過去問置き場などが存在しますが、管理人の都合で削除するかもしれません

道のり

 試験は午前中でしたが夜行バスでお安く済ませました。推薦だったのでバスでも何とかなりました。しかし、学力試験の場合は体力・精神的余裕を考慮して宿泊することをおススメします。

当日

集合時間まで適当に時間を潰し、1時間前に会場入りしました。他の受験生は居らず一番乗りでした。

受験者全員が集合後、控室に移動しました。面接室に受験番号順に呼ばれました。私は最後の方だったので、2時間程何もせずに待ち続けました。待っている間はお喋り禁止・参照物禁止です。試験監督らしき人物が常に我々を監視しており、終始ピリピリした雰囲気が漂っていました。

電気電子工学科には2つのコースがありますが、面接は同じ部屋で行われました。面接室は2部屋あり、面接官2人による個別面接です。それぞれの部屋で、志望動機や口頭試問を問われます。荷物とは別に受験票を手に持ったまま入室します。下記は面接の内容です。

第一面接室

面接室の大まかな間取りです。イメトレにでも使ってください。

次の受験者が4,5人程部屋の外で待機しており、受験者が面接を終えて部屋から出た後に入室します。記憶が曖昧ですが面接室には荷物台が無かったので自分が座るイスの横に手荷物を置いた気がします。右側の面接官が進行役で左側の面接官は口頭試問担当でした。

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一部屋目

・本校を志望した理由

農工大でないといけない理由

・口頭試問(問題文と図が書かれた紙を渡され、ホワイトボードを用いて説明しました。図には平行極板が描かれていました。)

  1. 静電容量を求めよ
  2. 誘電体を挟んだ時の静電容量を求めよ
  3. 平行極版間のエネルギーを求めよ
第二面接室

一部屋目が終わった直後に下の階の面接室に移動します。どうでもいい話ですが前の受験者がまだ面接の最中なのか、或いはすでに面接を終えていて室内に誰も居ない状態なのか、外からでは分かりません。前の受験者が退室するのを確認するか、もしくは室内の面接官に一声かけて頂くまで待つのが賢明でしょう。案内人はいませんでした。

下の図において扉に近い方の面接官が進行兼タイムを計る担当で、扉から遠い方の面接官は進行の補佐でした。

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二部屋目

・大学院には進みたいか?

・卒業後の進路を答えろ

・口頭試問5分間の制限時間有り)

  1. RCローパス回路を図示せよ
  2. その回路について説明しろ
  3. VoutをVinで示せ
  4. 横軸を周波数、縦軸を出力電圧としたときのグラフを描け
 感想

面接が終わった人から解散でした。帰り際に大学の敷地内で奇声を発しながら歩くオジサンを見つけてしまい、内心ビビりながら校門を出ました。

一緒に受験した友人(席次は私より上)に出来を聞き、彼と口頭試問の正答率が自分と変わらないことを確認しました。お互い8,9割の手応えでした。(彼自身は”落ちた”と悲観的でしたが...)

予想以上に口頭試問に答えられました。受かったかもと思い込み、余裕をかましバスの中で通信制限を気にすることなく音楽を聴きながら東京を後にしました。

合格発表

推薦入試の合格発表に関して、学力試験の合格発表と共に掲載されるので、推薦入試単体の発表はホームページに掲載されません。つまり、推薦入試の結果は大学の掲示板掲載郵送のみでしか合否が分かりません。

推薦で受かればこれ以上受験勉強をしなくて済むと思っていました。一足早く先に友人の試験結果が届きました。予想以上に小さい封筒に合格通知書が入っていました。後日、私にも試験結果が届きました。友人の物よりも明らかに大きな封筒を目の当たりにして絶望しました。残念ながら不合格でした。脱受験生とはなりませんでした。この日が土砂降りの雨の日だったことを、生涯忘れることはないでしょう...

不合格の場合、学力試験用の書類が郵送されるので封筒がその分だけ大きいです。過去問を見た限り横国と微妙に出題範囲が一致していなかったので学力試験は受けませんでした。日程的にタイトだったのも受けなかった要因です。

アドバイス

電子情報通信工学コースについて、受験者数は少ないですが合格者も比例して少ないです。電気電子工学科全体の倍率が2倍強に対して、電子情報通信工学コースの倍率は3倍以上です。

私の敗因として席次不足面接の練習不足の2点を挙げます。

席次不足について、各高専によってレベルが違うので席次だけで優劣をつけるのは得策だとは思いません。しかし、編入試験で推薦を設けている多くの大学に、高専での成績が関わってきます。農工大の推薦試験の出願条件は、1~4年次の成績が上位20%です。しかし、この指標は出願資格に過ぎず合格保証ではありません。学部にもよりますが電気電子工学科に受かりたいのであれば学科で1,2位が妥当です。私は学科平均が3若しくは4位だったので、合格に及ばなかった一つの要因だと考えます。

練習不足について、お恥ずかしい話ですが一部屋目の面接室でやらかしました。”農工大でないといけない理由”を思ったように答えられませんでした。予め思い描いていた動機を答えられずに、「御校に知り合いの先輩が通っているから」や「偏差値が自分に合っているから」等と身も蓋もない回答をしてしまい、面接官に(とても)嫌な顔をされました。志望動機を答える際は、その大学ならではの活動や教育プログラムを調べた上で述べることができれば確実だと思います。

質問がある方はDMにて承ります。